看護師が知っておきたい『全末梢血管抵抗(SVR)』について
看護師の研究家
「全末梢血管抵抗(ぜんまっしょうけっかんていこう、systemic vascular resistance;SVR)とは、血管内で起こる、血液の流れへの抵抗のことである。末梢血管抵抗、体血管抵抗ともいう。」とはどういう意味だと考えますか?
看護師になりたい
血管内で起こる、血液の流れへの抵抗のことだと理解しています。つまり、血液が血管内を流れる際に生じる抵抗のことですね。
看護師の研究家
その通りです。全末梢血管抵抗は、血管の収縮や拡張によって変化します。血管が収縮すると抵抗が増加し、血管が拡張すると抵抗が減少します。
看護師になりたい
なるほど、血管の収縮や拡張によって、全末梢血管抵抗が変化するということですね。血管が収縮すると抵抗が増加し、血管が拡張すると抵抗が減少する。
全末梢血管抵抗とは。
全身の血管の、血液の流れへの抵抗のことです。末梢血管抵抗、体血管抵抗とも呼ばれます。
全末梢血管抵抗(SVR)とは?
全末梢血管抵抗(SVR)とは、血管内で起こる、血液の流れへの抵抗のことである。末梢血管抵抗、体血管抵抗ともいう。SVRは、血管の収縮や拡張によって変化する。血管が収縮するとSVRは上昇し、血管が拡張するとSVRは低下する。SVRは、心臓から送り出される血液量(心拍出量)と、血管内の血液量(血流量)のバランスを保つために重要である。SVRが上昇すると、心臓から送り出される血液量が増加し、血圧が上昇する。SVRが低下すると、心臓から送り出される血液量が減少 し、血圧が低下する。SVRは、様々な要因によって影響を受ける。例えば、運動、ストレス、薬物、疾患などである。
SVRを測定する方法
SVRを測定する方法には、以下の2種類があります。
1. -直接法-
直接法とは、動脈圧と心拍出量を直接測定してSVRを計算する方法です。しかし、この方法は侵襲的であり、臨床現場ではあまり用いられません。
2. -間接法-
間接法とは、平均動脈圧と心拍数のみを測定してSVRを推定する方法です。この方法は非侵襲的であり、臨床現場で広く用いられています。
SVRを測定する間接法には、以下の3種類があります。
* -オームの法則-
オームの法則とは、電流の流れやすさを表した法則です。この法則を血管に当てはめると、SVRは血管抵抗と血液の流れやすさの比で表すことができます。血管抵抗は、血管の太さや血管壁の厚さによって決まります。血液の流れやすさは、血液の粘度や血液量によって決まります。
* -ヘモグロビンの酸素飽和度-
ヘモグロビンの酸素飽和度は、血液中の酸素濃度を表した指標です。酸素飽和度が高いほど、血液中の酸素濃度が高くなり、血液の流れやすくなります。したがって、SVRは酸素飽和度と負の相関関係にあります。
* -中心静脈圧-
中心静脈圧とは、心臓の右心房の圧力のことです。中心静脈圧が高いほど、心臓への血液の戻りが悪く、SVRが高くなります。したがって、SVRは中心静脈圧と正の相関関係にあります。
SVRが上昇する原因と症状
SVRが上昇する原因は複数ありますが、一般的な原因として、血管の収縮、血管の硬化、血液の粘度の上昇などが挙げられます。
血管が収縮すると、血管の断面積が狭くなり、血液の流れにくくなります。これは、血圧の上昇につながります。また、血管が硬化すると、血管の弾力が失われ、血液の流れが悪くなります。これも、血圧の上昇につながります。さらに、血液の粘度が上昇すると、血液がドロドロになり、流れにくくなります。これも、血圧の上昇につながります。
SVRが上昇すると、全身の血液の流れが悪くなり、さまざまな症状を引き起こします。主な症状としては、高血圧、頭痛、めまい、息切れ、胸痛、動悸、むくみ、倦怠感などがあります。また、SVRが上昇すると、心臓や血管に負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気を引き起こすリスクも高まります。
SVRが上昇している場合は、原因に応じた治療が必要です。血管の収縮が原因の場合は、降圧薬や血管拡張薬などが使用されます。血管の硬化が原因の場合は、スタチン系薬剤やアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬などが使用されます。血液の粘度が上昇している場合は、抗凝固薬や抗血小板薬などが使用されます。
SVRが上昇したときの看護ケア
SVRが上昇したときの看護ケア
SVRが上昇したときの看護ケアは、その原因に応じて異なります。SVR上昇の原因が脱水症である場合は、輸液による水分補給を行います。SVR上昇の原因が感染症である場合は、抗菌薬による治療を行います。SVR上昇の原因が薬剤である場合は、その薬剤の使用を中止します。
SVR上昇による合併症を予防するためには、以下の看護ケアを行う必要があります。
* 心臓モニタリングSVR上昇は心不全などの心臓合併症を引き起こす可能性があるため、心電図や心拍数などの心臓モニタリングを定期的に行う必要があります。
* 血圧モニタリングSVR上昇は高血圧を引き起こす可能性があるため、血圧を定期的に測定する必要があります。
* 入出力モニタリングSVR上昇は腎不全などの腎臓合併症を引き起こす可能性があるため、尿量や血清クレアチニン値などの入出力モニタリングを定期的に行う必要があります。
* 呼吸モニタリングSVR上昇は肺水腫などの呼吸器合併症を引き起こす可能性があるため、呼吸状態を定期的に観察する必要があります。