看護師が知っておきたい『二分脊椎』

看護師の研究家
二分脊椎とは、どのような病気ですか?

看護師になりたい
二分脊椎は、脊椎の形成異常の1つで、神経の通り道(脊柱管)を形づくる椎弓が正中で癒合しない病態です。

看護師の研究家
二分脊椎には、どのような種類がありますか?

看護師になりたい
二分脊椎には、潜在性二分脊椎と顕在性二分脊椎の2種類があります。潜在性二分脊椎は、外観上は異常を認めず、気づかないまま成人になることが多いです。顕在性二分脊椎は、外観上背部に膨隆を認め、小児期に指摘されることが多いです。
二分脊椎とは。
二分脊椎とは、背骨の形成異常で、脊柱管を形づくる椎弓が真ん中でくっつかない病気です。第5腰椎と第1仙椎に起こりやすいです。本来、胎児の8~10週の間に、左右対称にある椎弓の骨が成長してくっつきます。しかし、二分脊椎では、脊柱管が真ん中で欠損しているため、脊髄を包む髄膜がむき出しになります。髄膜が膨らんだ状態(髄膜瘤)があるかどうかで、二分脊椎は以下のように分類されます。
1. 潜在性二分脊椎:見た目には異常がなく、気づかないまま大人になることが多いです。レントゲン検査で椎弓の真ん中に裂け目が見えますが、MRIで髄膜瘤は見られません。髄膜や神経組織が飛び出しているわけではないので、治療の対象になることはほとんどありません。
2. 顕在性二分脊椎:見た目には背中に膨らみがあることが多く、小児期に指摘されることが多いです。膨らみだけでなく、腰とお尻の境目の毛が異常にある場合もあります。新生児や乳児期には、皮膚を観察することが重要です。水頭症を合併することが多く、夜尿、膀胱や直腸の障害、下肢の麻痺を伴うこともあります。病態は多岐にわたるので、小児科、脳神経外科、整形外科、泌尿器科などの連携が必要になります。
・髄膜瘤:椎弓が離れている部分から髄膜が背中に膨らんでいる状態です。脊髄や馬尾の位置は正常で、神経障害を伴いません。原則として治療は必要ありません。
・脊髄髄膜瘤:脊髄や馬尾も髄膜瘤内へ飛び出している状態です。背中の膨らみや下肢の麻痺のため、生後すぐに診断されます。手術が必要です。髄膜瘤が皮膚に覆われている場合(閉鎖性脊髄髄膜瘤)は、タイミングを見て待機手術となりますが、皮膚が欠損していて髄膜が外界にむき出しになっている場合は、緊急手術となります。
潜在性二分脊椎

潜在性二分脊椎とは、外観上は異常を認めず、気づかないまま成人になることが多い二分脊椎の一種です。レントゲンで椎弓の正中部に裂け目を確認できることがありますが、MRIで髄膜瘤を認めません。髄膜や神経組織の脱出を伴わないため、治療の対象となることはまずありません。
潜在性二分脊椎は、二分脊椎の中でも最も軽症型とされており、症状を伴わないことがほとんどです。しかし、まれに、腰痛や下肢痛、排尿障害などの症状が現れることがあります。また、水頭症や奇形を合併することがあります。
潜在性二分脊椎の治療は、症状に応じて行われます。症状のない場合は、定期的な経過観察が行われます。症状がある場合は、理学療法や装具療法、手術などが行われます。
顕在性二分脊椎

顕在性二分脊椎とは、脊椎の形成異常の一つであり、椎弓の離開部を通って髄膜が背部に膨隆している状態である。脊髄や馬尾の位置は正常であり、神経障害を伴わないことが多い。治療は、原則として必要ない。外観上は、背部に膨隆を認めることが多く、小児期に指摘されることが多い。膨隆だけでなく、腰殿部の異常発毛などを認めることがあり、新生児、乳児期で皮膚の観察が重要である。水頭症を高率に合併し、夜尿、膀胱直腸障害、下肢麻痺などを伴うこともある。病態が多岐にわたるため、小児科、脳神経外科、整形外科、泌尿器科等の連携が必要になる。
二分脊椎の治療

二分脊椎の治療は、脊髄の損傷の程度と病態によって異なります。
潜在性二分脊椎は、通常治療を必要としません。しかし、顕在性二分脊椎は、脊髄の損傷を予防または治療するために手術が必要になる場合があります。
脊髄髄膜瘤の場合、手術は通常生後すぐに実施されます。手術では、髄膜瘤を取り除き、脊髄の損傷を防ぎます。
閉鎖性脊髄髄膜瘤の場合、手術は通常生後数ヶ月後に行われます。手術では、髄膜瘤を取り除き、脊髄の損傷を防ぎます。
皮膚欠損を伴う脊髄髄膜瘤の場合、緊急手術が必要です。手術では、髄膜瘤を取り除き、脊髄の損傷を防ぎます。
二分脊椎の治療は、長期にわたるリハビリテーションが必要になる場合があります。リハビリテーションには、理学療法、作業療法、言語療法などが含まれます。リハビリテーションは、患者の機能を改善し、自立した生活を送るのを助けることを目的としています。
