抗リン脂質抗体症候群

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アレルギー・膠原病

看護師が知っておくべき抗リン脂質抗体症候群

抗リン脂質抗体症候群(APS)は、抗リン脂質抗体の存在を特徴とする自己免疫疾患の一種です。抗リン脂質抗体は、リン脂質という脂肪の一種に対する抗体であり、血液凝固を制御するタンパク質の働きを阻害します。このため、APSの患者さんは血栓症(血液の塊が血管を塞いでしまう病気)のリスクが高くなります。 APSは、女性に多く発症する病気で、20歳から40歳の間に発症することが多いです。また、SLE(全身性エリテマトーデス)や関節リウマチなどの他の自己免疫疾患を合併している患者さんに多くみられます。 APSの症状は、血栓症の種類によって異なります。脳梗塞や心筋梗塞などの動脈血栓症の場合、手足のしびれや脱力、胸の痛みなどの症状が出現します。肺梗塞などの静脈血栓症の場合、息切れや胸の痛み、咳などの症状が出現します。また、皮膚や粘膜に血栓ができてしまう皮膚静脈血栓症の場合、赤い斑点や線状の発疹が出現します。 APSの診断は、抗リン脂質抗体の検査と血栓症の既往歴を組み合わせて行われます。抗リン脂質抗体には、狼瘡アンチコアグラント(LA)と抗カルジオリピン抗体(aCL)の2種類があり、どちらか一方でも陽性であればAPSと診断されます。 APSの治療は、血栓症の予防と治療が中心となります。血栓症の予防には、抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)が使用されます。抗凝固薬には、ワルファリンやヘパリンなどがあり、患者さんの状態に合わせて使い分けられます。血栓症の治療には、血栓を溶かす薬(溶栓薬)や血栓を取り除く手術(血栓除去術)が行われます。
アレルギー・膠原病

看護師必見!膠原病の基礎知識

膠原病とは、真皮・靱帯・腱・骨・軟骨などを構成するタンパク質である膠原線維に全身的に炎症・障害を生じるさまざまな疾患の総称である。膠原病という概念は、病理学者ポール・クレンペラーが1942年に提唱した新しい病気の考え方に始まる。 何世紀もの間、病気は特定の臓器が障害されて起こるとする「臓器病理学」の考えが支配的であり、病気の診断は臓器の病変に基づいて行われてきた。クレンペラーは、全身性エリテマトーデスのように多数の臓器が同時に障害され、どの臓器が病変の中心であるのかを特定することができない病気があると考えた。綿密な病理組織学的検索によって全身の「結合組織」と「血管壁」に炎症性病変がみられ、しかも「フィブリノイド変性」という病理組織学的変化が共通してみられることを示し、このような疾患群を「膠原病」(Collagen Disease)と命名した。