ブルンベルグ徴候とは？原因と症状について

ブルンベルグ徴候とは？原因と症状について

ブルンベルグ徴候とは

ブルンベルグ徴候とは、腹膜炎などの際に腹膜が炎症を起こしているときに、腹壁を手で垂直に押して急に離すと鋭い痛みを感じる症状のことです。これは、反跳痛とも呼ばれ、腹膜刺激症状の1つです。腹膜刺激症状とは、腹膜に炎症が起こったときに現れる症状のことで、他の症状には、腹痛、腹部の圧痛、筋緊張、腸蠕動音の亢進などがあります。

ブルンベルグ徴候は、腹膜炎の診断に重要な手がかりとなります。腹膜炎は、腹膜に細菌やウイルスが感染して炎症を起こす病気であり、腹痛、発熱、嘔吐、下痢などの症状が現れます。ブルンベルグ徴候は、腹膜炎の早期診断に役立つため、腹痛などの症状がある場合は、医師に相談することが大切です。

ブルンベルグ徴候は、腹膜炎以外にも、腸閉塞、憩室炎、腹腔内出血などの病気でも起こることがあります。そのため、ブルンベルグ徴候が現れた場合は、医師の診察を受けて、正確な診断を受けることが大切です。

ブルンベルグ徴候の原因

ブルンベルグ徴候の原因

ブルンベルグ徴候は、腹膜に炎症がある場合によく起こる症状です。腹膜は、腹腔内臓器を覆う薄い膜であり、炎症を起こすと鋭い痛みを伴います。ブルンベルグ徴候の原因となる可能性のある疾患には、次のようなものがあります。

* 腹膜炎腹膜に炎症が起こることで、鋭い痛みを伴うことがよくあります。腹膜炎の原因には、感染、穿孔性潰瘍、憩室炎などがあります。
* 虫垂炎虫垂は、大腸に付着した小さな器官であり、炎症を起こすと鋭い痛みを伴うことがあります。虫垂炎は、しばしば盲腸とも呼ばれます。
* 卵巣嚢腫卵巣嚢腫は、卵巣にできる良性の腫瘍であり、しばしば無症状ですが、大きくなると鋭い痛みを伴うことがあります。
* 子宮外妊娠子宮外妊娠は、受精卵が子宮の外にできる状態であり、しばしば鋭い痛みを伴います。
* 腸閉塞腸閉塞は、腸の内容物が通過しにくくなる状態であり、しばしば鋭い痛みを伴います。腸閉塞の原因には、腸の捻じれ、腸の狭窄、腸のヘルニアなどがあります。

ブルンベルグ徴候は、これらの疾患のいずれかの徴候である可能性があるため、鋭い痛みを伴う場合は、すぐに医師の診察を受けることが重要です。

ブルンベルグ徴候の症状

-ブルンベルグ徴候の症状-

ブルンベルグ徴候は、患者の腹壁を手で垂直に圧迫し、その手を急に離すと鋭い痛みを感じる症状です。これは、腹膜に炎症があると起こる腹膜刺激症状の一つです。他の腹膜刺激症状としては、反跳痛（rebound tenderness）、反動痛、腹壁の板状硬直、筋性防御などがあります。

ブルンベルグ徴候は、腹膜炎、虫垂炎、穿孔性胃潰瘍、憩室炎、胆嚢炎などの様々な疾患で起こります。また、子宮外妊娠でも起こることがあります。

ブルンベルグ徴候は、腹痛を訴える患者の診断に役立ちます。しかし、ブルンベルグ徴候が陽性だからといって、必ずしも腹膜炎であるとは限りません。他の腹膜刺激症状や、患者の病歴や身体所見を総合的に判断して、診断を確定する必要があります。

ブルンベルグ徴候の治療

-ブルンベルグ徴候の治療-

ブルンベルグ徴候は、腹膜に炎症があると起こる腹膜刺激症状の一つです。腹膜炎、虫垂炎、憩室炎、穿孔性潰瘍などの疾患でみられることがあります。治療は、原因疾患の治療が中心となります。腹膜炎の場合には、抗菌薬による治療が行われます。虫垂炎の場合には、虫垂切除術が行われます。憩室炎の場合には、抗菌薬による治療や外科手術が行われます。穿孔性潰瘍の場合には、胃切除術や十二指腸切除術が行われます。

ブルンベルグ徴候の治療は、原因疾患の治療が中心となりますが、痛みを軽減するための対症療法も行われます。鎮痛薬や抗炎症薬が処方されることがあります。また、安静にすることで痛みが軽減することがあります。