リンパ球

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アレルギー・膠原病

看護師に必須の用語『CD3』とは?

CD3とは、T細胞レセプター(TCR)の構成成分であり、T細胞のマーカーとして最も汎用されます。T細胞は、免疫応答の始動、調節、制御において中心的役割を果たす細胞(リンパ球)です。マウスに対しては、Thy-1抗原がT細胞のマーカーとして最も広く用いられてきましたが、現在ではT細胞レセプター(TCR)、もしくはTCRと複合体を形成するCD3分子が、ヒトも含めて、T細胞のマーカーにおいて最も汎用されています。言い換えると、TCRまたはCD3の発現が、リンパ球をT細胞と判定する根拠となります。 CD3は、TCRとともに、抗原認識に関与します。TCRが抗原を認識すると、CD3がリン酸化され、T細胞の活性化が開始されます。CD3はまた、T細胞の増殖や分化にも関与しています。 CD3は、T細胞の表面に発現しているため、抗体によって検出することができます。CD3抗体は、T細胞を他のリンパ球から区別するために使用されます。また、T細胞の活性状態を調べるために使用されることもあります。
組織・制度

看護師に必須の用語『B細胞』

B細胞とは、T細胞と同じリンパ球の一種で、免疫機構を担う重要な細胞です。B細胞はリンパ球の約20~40%を占め、骨髄(Bone marrow)で産生され骨髄内で分化、成熟します。Bone marrowの頭文字をとってB細胞と呼ばれます。 B細胞は分化の過程で遺伝子の再構成を行い多様なB細胞に分化します。1つのB細胞は1種類の抗体しか産生できないが、抗体遺伝子の組み合わせを変化させることで多様なB細胞に分化し、多様な病原体に対する抗体を産生することができるようになります。
血液・造血

悪性リンパ腫:その種類・症状・治療法

悪性リンパ腫とは、白血球の一種であるリンパ球に由来する悪性腫瘍の総称です。リンパ節、脾臓、扁桃などが腫大する場合が多いです。血液細胞由来の癌の中で最も発症率が高く、日本での罹患率は人口10万人当たり20程度で、増加傾向にあります。小児、若年者にも発生しますが、60~70歳代がピークです。発症要因は不明なものも多いですが、遺伝子の変異や染色体異常から、遺伝性の要素や、病型によってはEB(エプスタイン・バー/Epstein-Barr)ウイルスやC型肝炎ウイルス、ヘリコバクター・ピロリなど、ウイルスや細菌の感染が関与する可能性も考えられています。
血液・造血

看護師に必須!炎症性サイトカインとは?

炎症性サイトカインとは、炎症反応を促進する働きを持つサイトカインのことである。免疫に関与し、細菌やウイルスが体に侵入した際に、それらを撃退して体を守る重要な働きをする。血管内皮、マクロファージ、リンパ球などさまざまな細胞から産生され、疼痛や腫脹、発熱など、全身性あるいは局所的な炎症反応の原因となる。 炎症性サイトカインは、感染症、外傷、自己免疫疾患など、さまざまな原因によって産生される。感染症の場合、細菌やウイルスの侵入によって炎症反応が引き起こされ、炎症性サイトカインが産生される。外傷の場合、組織が損傷を受けることで炎症反応が引き起こされ、炎症性サイトカインが産生される。自己免疫疾患の場合、体の免疫システムが自分の組織を攻撃することで炎症反応が引き起こされ、炎症性サイトカインが産生される。 炎症性サイトカインは、炎症反応を促進する様々な作用を持つ。例えば、血管を拡張して血流を増やし、白血球を炎症部位に集める作用がある。また、組織を破壊する酵素を産生する作用もある。さらに、痛みや発熱を引き起こす作用もある。 炎症性サイトカインは、炎症反応を促進する重要な役割を果たしているが、過剰に産生されると組織を損傷したり、全身性の炎症反応を引き起こしたりする。そのため、炎症性サイトカインの産生を制御することが重要である。
アレルギー・膠原病

看護師の基礎知識 肉芽腫

肉芽腫は、感染症、外傷、自己免疫疾患など、さまざまな原因で発生する可能性があります。最も一般的な原因は、結核菌、真菌、寄生虫などの感染症です。外傷や手術による組織の損傷によっても、肉芽腫が生じることがあります。また、自己免疫疾患であるクローン病や関節リウマチでも、肉芽腫が形成されることがあります。 肉芽腫は、その部位や原因によって、さまざまな症状を引き起こす可能性があります。肺に肉芽腫が形成されると、咳、息切れ、胸痛などの症状が現れることがあります。肝臓に肉芽腫が形成されると、黄疸、腹痛、倦怠感などの症状が現れることがあります。皮膚に肉芽腫が形成されると、発赤、腫れ、痛みなどの症状が現れることがあります。
検査・診断

看護師必須!T細胞を徹底解説

T細胞とは、白血球の中のリンパ球の一種で、免疫機構の中心を担う重要な細胞です。T細胞は、胸腺で成熟することから「T細胞」と呼ばれます。T細胞には、様々な種類があり、それぞれに異なる機能を持っています。 T細胞の主な機能は、感染症やがん細胞から体を守ることで、これらの異物を認識して攻撃する役割を担っています。T細胞は、異物を認識すると、サイトカインと呼ばれるタンパク質を放出して、他の免疫細胞を活性化させ、異物の排除を促します。 T細胞は、感染症やがんから体を守るために重要な役割を果たしていますが、自己免疫疾患の原因となることもあります。自己免疫疾患とは、免疫システムが自分の体の組織を異物とみなして攻撃してしまう病気で、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどが代表的な自己免疫疾患です。 T細胞は、免疫システムの重要な構成要素であり、感染症やがん、自己免疫疾患など様々な病気の治療や予防に重要な役割を果たしています。
アレルギー・膠原病

看護師が知っておきたい『ナチュラルキラー細胞』の基礎知識

ナチュラルキラー細胞とは、自然免疫の主要因子として、前感作や活性化することなく標的細胞を傷害するリンパ球のことである。NK細胞ともいう。NK細胞は、白血球の一種であり、骨髄で産生され、血液中を循環している。NK細胞は、がん細胞やウイルス感染細胞などの異常細胞を認識して、攻撃する。NK細胞の攻撃は、細胞傷害性タンパク質やサイトカインを放出して行われる。細胞傷害性タンパク質は、異常細胞の細胞膜を破壊し、サイトカインは、異常細胞の増殖を抑制する。NK細胞は、自然免疫の重要な役割を果たしており、がんや感染症から身体を守るのに役立っている。
血液・造血

看護師が押さえておくべき基礎知識:慢性疾患に伴う貧血とは?

慢性疾患に伴う貧血とは、基礎疾患によって好中球、マクロファージ、リンパ球などから放出されたサイトカインが過剰となって生じる貧血である。サイトカインは、炎症や免疫反応を調節する物質であり、貧血の原因となるインターフェロンやインターロイキンなどがある。これらのサイトカインは、赤血球を産生する骨髄の造血幹細胞の働きを抑制したり、赤血球の寿命を短くしたりすることで、貧血を引き起こす。慢性疾患に伴う貧血は、鉄欠乏性貧血やビタミンB12欠乏性貧血とは異なり、鉄剤やビタミンB12を投与しても改善しないのが特徴である。慢性疾患に伴う貧血の治療は、基礎疾患の治療が中心となる。また、貧血の症状を緩和するために、輸血やエリスロポエチン製剤の投与が行われることもある。
血液・造血

看護師が知っておきたい!白血球走化因子とは?

白血球走化因子とは、白血球の遊走を誘引する物質のことである。炎症部位から産生され、一部のサイトカイン(ケモカイン)や補体、脂質メディエーターなどが含まれる。走化因子の役割は大きく以下の2点があげられ、炎症反応における重要な役割を担っている。 1. 免疫応答が必要な部位を血管内の白血球に知らせる。白血球を血管内から血管外への炎症部位へと導く。 2. 走化因子の濃度が低い方から高い方へと白血球を誘導する。
血液・造血

看護師が知っておきたい『リンパ球』について

リンパ球は、生体防御に関わる重要な細胞であり、骨髄、胸腺、脾臓、リンパ節、扁桃などのリンパ組織に豊富に存在しています。リンパ球にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる役割と機能を持っています。 リンパ球の主な役割は、異物を認識して排除することです。異物には、細菌、ウイルス、寄生虫、がん細胞などさまざまなものがあります。リンパ球は、これらの異物を認識すると、抗体やサイトカインを産生して排除します。 抗体は、異物を特異的に認識して結合するタンパク質です。抗体は、異物を無毒化したり、マクロファージや好中球などの食細胞が異物を貪食するのを助けたりします。 サイトカインは、免疫細胞の活動を調節するタンパク質です。サイトカインは、免疫細胞の増殖や分化を促進したり、抗体やサイトカインの産生を促進したりします。 リンパ球は、生体防御において重要な役割を果たす細胞です。リンパ球がなければ、私たちはさまざまな感染症にかかりやすくなり、がんを発症するリスクも高くなります。
アレルギー・膠原病

看護師に必須の用語『CD4』を徹底解説

ヘルパーT細胞とは、CD4抗原を発現するT細胞のことです。T細胞は、胸腺で発生し、T細胞レセプター(TCR)を持つリンパ球であり、抗原刺激を受けて活性化したエフェクターT細胞は、免疫系で多彩な機能を発揮します。T細胞は機能面から、異なる2つのサブセット(ヘルパーT細胞とキラーT細胞)に大別されます。 ヘルパーT細胞は、MHCクラスⅡ分子に提示された抗原を認識し、活性化することで、免疫応答を促進するさまざまなヘルパーT細胞に分化して、生体内に進入した病原体や異物に即した免疫応答を司ります。 ヘルパーT細胞は、免疫系において重要な役割を果たしており、その機能が低下すると、感染症や自己免疫疾患を発症するリスクが高まります。そのため、ヘルパーT細胞の機能を維持することが、健康を維持するためには重要です。