看護師に必須の用語『甲状腺機能亢進症』の解説

看護師の研究家
甲状腺機能亢進症とは、どのような病態ですか?

看護師になりたい
甲状腺ホルモンの分泌が過剰になった病態です。

看護師の研究家
甲状腺機能亢進症の原因には、どのようなものがありますか?

看護師になりたい
バセドウ病、機能性腺腫、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎などがあります。
甲状腺機能亢進症とは。
甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンの分泌が過剰となる病気です。バセドウ病、機能性腺腫、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎などが原因として挙げられます。ここでは、最も頻度の高いバセドウ病を中心に解説します。
甲状腺機能亢進症とは?

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。このホルモンは、体の代謝を調節する役割を担っており、過剰になると体のさまざまな機能が亢進してしまいます。
甲状腺機能亢進症には、いくつかの原因があります。最も頻度が高いのは、バセドウ病と呼ばれる自己免疫疾患です。これは、免疫システムが自分の甲状腺を攻撃することで、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるようになります。
他に、機能性腺腫、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎などの原因もあります。機能性腺腫は、甲状腺にできる良性の腫瘍で、甲状腺ホルモンを過剰に分泌することがあります。亜急性甲状腺炎は、ウイルスの感染によって甲状腺に炎症が起こり、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。無痛性甲状腺炎は、痛みを伴わない甲状腺の炎症で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される場合があります。
甲状腺機能亢進症の原因

甲状腺機能亢進症の原因は、バセドウ病、機能性腺腫(有痛性結節性甲状腺腫)、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎などがあります。この中で最も頻度の高いのがバセドウ病であり、約8割を占めます。他の原因としては、機能性腺腫が約1割、亜急性甲状腺炎が約1%、無痛性甲状腺炎が約0.5%程度です。
バセドウ病は、自己免疫疾患の一種であり、自分の免疫細胞が甲状腺を攻撃することで起こる病気です。そのため、甲状腺が腫れてホルモンを過剰に分泌するようになります。機能性腺腫は、甲状腺に良性の腫瘍ができてホルモンを過剰に分泌する病気です。亜急性甲状腺炎は、ウイルス感染などが原因で甲状腺が炎症を起こして腫れ、ホルモンを過剰に分泌する病気です。無痛性甲状腺炎は、原因不明ですが、甲状腺が腫れてホルモンを過剰に分泌する病気です。
甲状腺機能亢進症の症状

甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。初期症状は疲れやすさやだるさなど、一般的な疲労感とよく似ています。心臓の動悸や息切れ、手足の震え、食欲の増加や体重減少などの症状が出現し、放置すると、不整脈や心不全などの重篤な合併症を引き起こすこともあります。甲状腺機能亢進症は、女性に多くみられる病気で、20歳から40歳代の女性に発症することが多いです。
甲状腺機能亢進症の主な症状には、以下のようなものがあります。
* 疲れやすさやだるさ
* 心臓の動悸や息切れ
* 手足の震え
* 食欲の増加や体重減少
* 下痢
* 発汗の増加
* 月経不順や無月経
* 筋力低下
* 集中力の低下
* 不安やイライラ
* 眼球突出
これらの症状のうち、いくつかの症状が当てはまる場合は、甲状腺機能亢進症の可能性があります。早めに受診して、適切な治療を受けることが大切です。
甲状腺機能亢進症の治療

甲状腺機能亢進症の治療法は、病態や重症度によって異なります。一般的には、抗甲状腺薬、放射性ヨード、手術の3つの治療法が選択されます。
抗甲状腺薬は、甲状腺ホルモンの合成を阻害して血中の甲状腺ホルモン濃度を下げる薬剤です。チアマゾールとプロピルチオウラシルが代表的な抗甲状腺薬です。抗甲状腺薬は、軽症から中等症の甲状腺機能亢進症の治療に適しています。
放射性ヨードは、甲状腺に集まる性質のある放射性物質です。放射性ヨードを投与すると、甲状腺が破壊されて甲状腺ホルモンの産生が抑制されます。放射性ヨードは、中等症から重症の甲状腺機能亢進症の治療に適しています。
手術は、甲状腺の一部または全部を切除する治療法です。手術は、抗甲状腺薬や放射性ヨードで治療がうまくいかない場合や、甲状腺にがんがある場合に行われます。
甲状腺機能亢進症の治療は、長期間にわたる必要があります。治療中は、定期的に甲状腺機能検査を受けて、甲状腺ホルモン濃度をコントロールする必要があります。
